家を建てる時に意外と気にしないのが、工法や構造の事です。大半の方が、資金やローンの事を第一に考えます。その次に考えるのが間取りの事でしょうか?
確かに資金の事は第一に考えなければなりません。しかし、長いローンや多額のお金を使って家を建てるわけですから、それらに耐えられる構造や工法を選ぶ事が大切です。
最近は外観から工法や構造の違いが分かる家は少なくなっていきています。しかし、家の工法や構造は、耐久性、耐火性などの性能面や、コスト、工期などそれぞれに特徴があります。特徴を知ることで、建てたい家や依頼する業者選びの目安にもなります。
これから家を建てようと思っていらっしゃる方や、新築をお考えの方は家の構造や工法を理解する事も大切ではないでしょうか?
工法の特徴や採用割合について
| 工法・構造 | 特徴 | 一戸建て住宅における採用割合 |
|---|---|---|
| 木造軸組(在来)工法 | 柱と梁を組み、点で力を受ける。筋かいを入れ、金物で補強することで水平力に抵抗する。日本の伝統的な工法。 | 50〜55% |
| 2×4(ツーバイフォー)工法 | 2インチ×4インチの部材と合板で床、壁、天井の面をつくり、それらを組み合わせる工法。外力は面で受ける。 | 20%前後 |
| 木質系プレハブ工法 | あらかじめ工場生産された木質系の部材やパネルを現場に運び組み立てる工法。 | 3〜4% |
| 鉄骨系プレハブ工法 | 軽量鉄骨(4mm以下)を様々に折り曲げたフレームを軸組に用い、パネルを現場に運び組立てる工法。 | 6〜8% |
| 重量鉄骨造 | 重量または軽量の鉄骨で構造体をつくる工法。 | 5%前後 |
| 鉄筋コンクリート造 | 現場で鉄筋を配し型枠を組み、コンクリートを流して構造体をつくる工法。 | 1%前後 |
| ユニット工法 | 各部屋、階段、玄関などをすべてユニットとして工場で生産し、それを現場で組み立てていく工法。 | 0.5〜1% |
| その他 | 丸太組工法や混構造(1階は鉄筋コンクリートで2階は木造など)他。 | 10〜12% |
木造在来工法とは
高温多湿な気候に合った建築工法として、日本には古くから木造在来工法という工法が存在しています。
別名、「木造軸組工法」とも呼ばれています。基本構造は、「土台」「柱」「梁」「筋かえ」等からなっています。
この工法は以前、地震に弱いとされてきましたが、近年では、建築基準の変更に伴い、様々な補強工法が普及しているため、強度や、地震に対する耐震性も十分あり、建築工法としては最も用いられています。
在来工法のメリット
木造在来工法は、敷地の形態による、制約を受けにくいため、設計、施工の自由度が広がります。これにより、狭い土地でも、十分の居住空間を確保する事が可能になります。
また木造在来工法は、軸で支える工法のため壁の配置に制約が少ないため、大きな開口部を造ることができます。これにより間取りや、デザインも自由に決める事ができます。
他の工法でも最近では、制約が少なくなってはきていますが、自由度という点では、木造在来工法より優れている工法はないといえるでしょう。自由度が高いということは、増築や、改築にも適しています。生活形態の変化に伴い将来、増築や、改築をしたいと思った時、他の工法に比べ比較的容易に施工することができます。
在来工法のデメリット
他の工法に比べ、施工期間が若干長くかかります。工法の性質上どうしても、職人さんにしかできない仕事が沢山あるためです。職人さんにしかできない仕事が沢山あるという事は、職人さんの腕しだいで良くも悪くもなるという事ですが、その地域で長年お仕事をされている職人さんであれば、まず心配はいらないでしょう。
工期の短縮化
その他の工法に比べて、施工期間が若干長くかかるといいましたが、近年では、木材の加工をプレカット加工にすることで、施工期間の差は、あまり見られなくなってきました。しかし、職人の技術向上や、伝統を継承する為にはやはり熟練した職人の技を若い職人に伝える事も大切だと思います。
2×4(ツーバイフォー)工法とは
2×4(ツーバイフォー)工法は、アメリカやカナダなど欧米では最も標準的な木造建築工法です。日本では、「木造枠組壁工法」とも言われていますが、一般的には2×4(ツーバイフォー)工法の呼び方の方が馴染みが深いのではないでしょうか。
2×4(ツーバイフォー)工法は元々、アメリカやカナダなど欧米での建築工法だったのですが、日本でも2×4(ツーバイフォー)工法で家を建てる方が1974年頃から徐々に増えてきました。
木造在来(木造軸組)工法が、「柱」「梁」といった軸組で支える構造なのに対して、2×4(木造枠組壁)工法は、木材を一定間隔に並べ、その上に構造用合板を打ちつけて、壁や床など、面で支える構造です。
2×4(ツーバイフォー)工法のメリット
2×4(ツーバイフォー)工法は、構造用合板を直接打ち付けた耐力壁と耐力床で建物を一体化しています。この為、地震の揺れに対する耐震性や、台風など風に対する耐風性に優れています。また壁や床など面構造を基本としている為、気密性や防音性にも優れています。
使用する木材は、規格化された木材が多く主に、2×4(38mm×89mm)・2×6(38mm×140mm)・2×8(38mm×184mm)・2×10(38mm×235mm)・2×12(38mm×286mm)の6種類と構造用合板です。このように規格化された木材は、工場での大量生産が可能であるためコストを抑える事ができます。また木材の継手や仕口などの複雑な加工が不要な為、高度な技術を必要としないので、人件費も抑える事ができます。
床、壁、天井などの面を工場でパネル化して現場まで運び、現場では組み立てるだけにして工期を大幅に短縮しているケースも多くあります。
メリットのまとめ
- 面で支える構造の為、耐震性・耐風性に優れている
- 材料のコストを低くする事ができる
- 職人の腕に左右される事が少ない
- 工期の短縮化ができる
2×4(ツーバイフォー)工法のデメリット
2×4(ツーバイフォー)工法は、構造用合板を打ち付けた壁や床で支える構造上、間取りや部屋の大きさ、窓の位置などある程度の制限を受けます。また、面で支える構造ですので、大規模なリフォーム工事には不向きの工法です。これらは、耐力壁が構造上重要な位置を占める為です。
デメリットのまとめ
- 間取りなどにある程度の制限がある
- 大掛かりなリフォームができない場合が多い
雨には気をつけて
2×4(ツーバイフォー)工法は、施工順序が木造在来工法とは異なり、屋根部分が一番最後に施工されます。雨の多い日本では屋根が出来上がるまでの施工期間中、雨に対する対策(養生)が重要になります。
木質系プレハブ工法とは
プレハブ工法とは、建物の部材(建材)をあらかじめ、建築現場以外の工場で製作して、それを、建築現場で組み立てていく工法のことをいいます。
工法は、多くのハウスメーカーが採用しています。日本は世界一のプレハブ工法大国でもあります。
プレハブ工法を行うには、工場設置が必要なため、ある程度の販売規模が必要になるため、建築依頼する会社はある程度限られてくるでしょう。
木質系プレハブ工法のメリット
建築に使用する建材や、建築現場での施工(プレハブ設置)に必要な時間を、軽減できるのが最大のメリットです。規格化された部材は工場で製作されるため、職人さんの腕に左右されることなく、組み立てる事ができます。
一昔前までは、プレハブ工法は、自由度がないと言われていましたが、最近では、わりと自由度の高い設計もできるようになっているようです。
メリットのまとめ
- 工期が短い
- 職人さんの腕に左右されない
- 昔に比べ、自由度も高い
木質系プレハブ工法のデメリット
規格化された部材を組み立てる工法のため、こだわりの家を建てたい方には、あまりむかない工法です。間取りなどにも、かなりの制約があるでしょう。
また、大掛かりなリフォームもできない場合があります。
デメリットのまとめ
- 間取りに制約がある
- 大掛かりなリフォームができない場合がある
鉄骨系プレハブ工法とは
木質系プレハブ工法は、軸となるものに木材を使用するのに対して、鉄骨系プレハブ工法は、その名のとおり、軸となるものに軽量鉄骨を使います。プレハブ工法とは、建物の部材(建材)をあらかじめ、建築現場以外の工場で製作して、それを、建築現場で組み立てていく工法のことをいいます。
工法は、多くのハウスメーカーが採用しています。日本は世界一のプレハブ工法大国でもあります。
プレハブ工法を行うには、工場設置が必要なため、ある程度の販売規模が必要になるため、建築依頼する会社はある程度限られてくるでしょう。
鉄骨系プレハブ工法のメリット
柱や梁に鉄骨を使用することにより、木材に比べ、狂いが狂いが少ないとされています。もちろん、木材の方もしっかりとした、設計と施工が行われれば、心配はありません。
建築に使用する建材や、建築現場での施工(プレハブ設置)に必要な時間を、軽減できるのが最大のメリットです。規格化された部材は工場で製作されるため、職人さんの腕に左右されることなく、組み立てる事ができます。
一昔前までは、プレハブ工法は、自由度がないと言われていましたが、最近では、わりと自由度の高い設計もできるようになっているようです。
メリットのまとめ
- 狂いが生じにくい
- 工期が短い
- 職人さんの腕に左右されない
- 昔に比べ、自由度も高い
鉄骨系プレハブ工法のデメリット
木質系プレハブ工法と同じように、規格化された部材を組み立てる工法のため、こだわりの家を建てたい方には、あまりむかない工法です。間取りなどにも、かなりの制約があるでしょう。
また、大掛かりなリフォームもできない場合があります。
デメリットのまとめ
- 間取りに制約がある
- 大掛かりなリフォームができない場合がある
